この絵本を最初に開いた時の印象は「絵が綺麗」でした。
そして読み終えた後、結末に心が温まリました。
とにかく絵が素敵です。
絵は画家でイラストレーターの町田尚子先生。
キャンバス画紙に絵の具で描かれた絵は、見開きのどのページも壁に飾れるくらい素敵です。
絵本としても綺麗ですし、画集のような雰囲気さえ感じました。
その絵にテンポの良いストーリーが付き、話のラストは大人も考えさせられる内容。
もちろん子どもにも読ませたいですが、絵本とは子どもが読む物という考えを改めさせられました。
調べてみると物語を書いた竹下文子先生、絵を描いた町田尚子先生共に猫好きなようでそう思うと物語と絵に厚みを感じます。
作品情報
- なまえのないねこ
- 文:竹下文子
- 絵:町田尚子
- 発行所:株式会社小峰書店
- 第1刷発行:2019年4月25日
- ページ数:32ページ
対象年齢
対象年齢は5歳、6歳だそうです。
息子は3歳ですが、寝る時に毎回読んでと布団に持ってくるので結構気に入っているようです。
小さく描かれた猫を指を差して楽しんでいます。
しかし子供だけでなく大人も楽しめる絵本だと思います。
子ども以外にはこんな方にお勧めです!
- とにかく猫が好き
- 孤独を感じた事がある方、孤独な方
- 町田尚子先生のイラストが好きな方
賞歴
数々の賞を受賞しており、2019年を代表する絵本と紹介されて記事もありました。
第12回MOE絵本屋さん大賞2019第1位
第51回講談社絵本賞・受賞
第3回未来屋えほん大賞・大賞
第10回リブロ絵本大賞・大賞
第25回日本絵本賞・受賞
累計発行部数
本記事掲載にあたり、画像を掲載しているため著作権等問題無いか、出版社である小峰書店様に確認しました。
また合わせて発行部数を伺った所、ご担当者様よりご回答頂きました。
その結果はなんと!
20万部超え!!(21年11月30日時点)
本の業界では暗黙に10万部でベストセラーとの事ですが、2019年の発売からわずか2年での20万部超えはこれからが楽しみですね。
あらすじ
主人公はなまえのない野良猫です。
物語は野良猫視点で描かれています。
周りの猫は名前があるのに自分のなまえがないと、名前に憧れていました。
ある日、お寺の猫に「じぶんでつければいいじゃない」と言われ、自分の名前を探す事にしました。
しかししっくり来る名前がありません。
なまえのないねこが欲しかったものとは。
感想
物語は考えさせられる内容ですが、文字数も多くなく、テンポ良く読めました。
読み終えた後は心が温まります。
そして物語を支える絵がとても丁寧に描かれています。
昔私も猫を飼っていた時期があり、猫が好きなので本全体の雰囲気から好きです。
息子はまだ3歳なのですが、この絵本から色彩感覚などの感性を磨いて欲しいと思い読んでいます。